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ガラスの天井

  • 小林和貴
  • 2017年6月8日
  • 読了時間: 2分

ガラスの天井と聞くと、最近ではヒラリー・クリントン氏を思い出す。彼女が敗北宣言をしたとき「ガラスの天井は打ち破れませんでした。」と語ったからだ。それと同時に、大統領選中にインタビューを受けていたアメリカ人のおばあちゃんを思い出す。

彼女は、正確な年齢は忘れたが90代後半で、熱烈なヒラリー氏支持者。今回の大統領選について、ヒラリー氏支持者の1人として、インタビューを受けていた。インタビューの最後に彼女が「アメリカ初の女性大統領の誕生を目撃するまで、私は死ねないわ!」と、キラキラした笑顔で話していたのが印象的だった。

だから私は、トランプ氏の当選が確定した瞬間、漠然とした不安や世界の行く先を憂う前に、このおばあちゃんの事が心配になった。彼女は今、どんな気持ちで投票結果を見ているのだろうかと。今でも彼女のことを思うと、心が苦しくなる。彼女と私がこの先出会うことはないだろうが、私はときどき彼女のことを思い出し、心を強く持ち続けられますようにと願う。

ガラスの天井の下で、多くの女性たちは独自の文化を作ってきた。今私たち女性がするべきことは、ガラスの天井を壊すのではなく、ガラスの天井の先を自由に行き来できる穴を、道を作ることではないだろうか。ガラスの天井なんて壊してしまい、全てのものから自由になりたい女性もいる。その一方で、ガラスの天井の下で築いてきた独自の文化を守り続けたい女性もいる。

バリキャリだろうが専業主婦だろうが何であろうが、自分自身の意志で選択し決めたことを、誰かに非難されるべきではない。もちろんそれは、女性以外のすべての人にも当てはまることだ。

そんなことを考えながら、私は今日もせみが独自の文化を作っているかもしれないコンクリートの上を自分の意思で歩く。

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