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帰宅困難地域

  • こばやし
  • 2017年8月21日
  • 読了時間: 2分

祖父母の家は、柏崎刈羽原子力発電所から30km圏内にある。柏崎刈羽原子力発電所から半径30kmの円を描くと、ちょうど30kmの円上に我が家があるよと、祖父に東日本大震災後に教えてもらった。海までは車で1時間程かかるし、山に囲まれた地域だったので意外だったが、細長い県の形を思い出しながら、まぁそんなものかと妙に納得したのを覚えている。祖父は自宅が30km圏内であることを楽観も悲観もしておらず、なんとなくニュースを見ながら話してみたという感じだったので、私もそうなんだ、と軽く流した。

ただ、その話を聞いてから、美しく広がる田園風景の中に大きくそびえ立つ送電線を見ると、自然と眉間にシワがよった。柏崎刈羽原子力発電所で作られた電気は、送電線を伝って首都圏に送られている。私が毎日、この文章を書くためにも使っている電気は、柏崎刈羽原子力発電所で作られている電気なのだ。

原発の話をすると、政治だったり難しい問題に巻き込まれてしまい、とてもややこしくなってしまう。だから口に出すのを億劫に感じる人もいると思うが、私は気軽にこう言うことにしている。今すぐに原発ゼロは難しい。難しいけど、何十年単位でも良いから、少しずつ「原発ゼロ」を目指して欲しい、目指すべきだと。

祖父母の家に行く途中、車から見える景色を見ながら福島ことを思うと、悔しさとやるせなさが心に応える。

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