シーンn
- たかはし
- 2018年1月12日
- 読了時間: 3分
StartFragment■みかこの家 夜 みかこの家、ソファの前でまさるとみかこが立っている。まさるは玄関に背を向けている。 みかこ、怒りを通り越してあきれている。
みかこ「帰って。」
まさる、みかこを見つめる。まさるは終始落ち着いて、なだめるように話しかける。
みかこ「もう帰って!」 まさる「帰らないよ。」 みかこ「どうして!」 まさる「帰らないよ。」 みかこ「帰ってよ!」だんだんと声を荒げる。 まさる「帰らない。落ち着いて。」
みかこ「(あきれながら)は?何言ってんの?」 まさる「何も言ってないよ。」 みかこ「言ってんじゃん。」 まさる「言ってないよ。」 みかこ「言ってんじゃん。」 まさる「言ってないよ。」 みかこ「え、言ったよね?それは認めよう。」 まさる「言ってない。みかこ、言ってないよ。何も言ってない。今まで何も言っていないし、これからも何も言わない。落ち着いて。」
みかこ「あのさぁ、ここ私の家なの。その私が『出て行って』っつってんの。(小馬鹿にした感じで)わかる?」 まさる「わかるよ。」 みかこ「じゃあ帰って。」 まさる「帰らない。だから何度も言っているでしょ。帰らないんだよ。」 みかこ「…。」 まさる「帰らない。帰らないんだよ。」
みかこ「もう何言ってるか全然わからない。」 まさる「そう。わからないんだ。わからない。それでいいんだよ。」 みかこ「なにそれ、私のこと馬鹿にしてんの?」 まさる「してないよ。してないでしょ?いつしたの?」
みかこ「もういい。私が出て行く。」 みかこ、玄関の方に行く。 まさる、手で止める。 まさる「なに言ってんの。だめだよ。」 みかこ「離してよ!」 まさる「だめだよ、落ち着いて。だめなんだよ。」 みかこ「なにがだめなの?!離してよ!」 まさる「いい、落ち着いて。大丈夫だから。」 みかこ「なにが?!」 まさる「大丈夫なんだよ。…大丈夫なんだよ。だから座って。」 まさる、ソファへ誘導する。 みかこ「いいから離して!もう出て行く!」 まさる「大丈夫だから。大丈夫。座って。」 みかこ「なんで!?出て行くの!」 まさる「大丈夫。出ていかないから。出ていかない。」
みかこ「もう何?」 まさる「何じゃないでしょ。座って。ほら、座って。」
みかこ「何言ってんの?」 まさる「いいから座って。大丈夫だから。」
みかこ、ソファに座る。 まさる、すぐ隣に座り、みかこの両肩に手を当てる。
まさる「大丈夫。大丈夫。大丈夫。」
みかこ、ぼんやりと足元を見る。 まさる、ため息をつく。みかこの両肩をさする。しばらくさすり続ける。
まさる、子供に話しかけるようにやさしく言う。 まさる「それじゃあ、表の自販機で、なんか買ってくるから。ここで待っていて。いいね?」 みかこ「...。」 まさる「いいね?」 みかこ、うなずく。 まさる「おし、わかった。」
まさる、立ち上がり玄関から出ていく。 みかこ、どこともなく目線を泳がせる。
(3分間ほどの間)
まさる、戻ってきて同じ場所に座る。手には炭酸飲料の缶を持っている。一口飲んで、みかこに渡す。みかこ、一口飲む。 まさる「今日なんか結構晴れてたよ。ちゃんと星見えたし。出てみる?」 みかこ、無表情のままうなづいて、起ちあがる。 二人、外へ行く。 EndFragment
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